はじめに(おことわり)
徘徊する人を好きにさせる旨の話しがありますが、あくまで交通ルールを守れる状態の人に限った話です。車道を歩いたり人の敷地に入ってしまう状態の方にはこの記事の内容はすすめられません。
徘徊に悩まされていませんか?
- 見つからなくて近所や親類、警察を巻き込んで大騒ぎ
- 親類や近所に迷惑をかけたくない
- 内鍵をかけて閉じ込めるのは罪悪感がある
- いつも監視しているようで疲れた
今回は現代の便利グッズを活用することで、上記のお悩みを更に軽減する方法をご紹介します。
まだの人はすぐに始めた方がいいですよ!
GPS発信機とは
難しいことは抜きにします。
地球上での位置をお安く確認できる発信機のことです。
スマホやパソコンで発信機の場所を確認することができ、無料のものもあります。
今回紹介するのは有料のものですが、有料ですと過去の位置情報が確認できるため、徘徊対策以外の用途にも使えます。絶対に有料版をオススメします。
見守らなくてはいけない人の位置が時系列で分かると、すごく安心ですよ!
現在の位置が分かります |
前提知識
介護保険で物品の購入が補助されるのですが、カタログに載っている物品に限るという運用がなされている場合があります。
ご自分の場合はどうなのか、正確なところはケアマネージャーに問い合わせるなどしてもらいたいのですが、
- 介護保険が適用される発信機はデカくて古い
- 発信機は常に持ち歩いてもらえなくては意味がない!
- なるべく小さいもの、特徴がなく興味をひかないデザインの物がいい
- 保険が適用されなくても負担にならない程度に安い必要がある
また、介護される人によっては、どうがんばっても発信機を持ち歩けない人もいるかと思います。
ただ、効果は絶大ですので、とにかく試してみて欲しいと思います。
GPS BOTの紹介
では本題です。
私が紹介したいアイテムは「GPS BOT」です。
販売元のサイトでは子供のランドセルにつけて見守ることを想定されていますが、この商品は、
- 小さい!5cm×5cmくらい、厚みは2cm
- 軽い!50gもない
- 防水防塵耐衝撃!濡らしても落としても大丈夫
- 電池長持ち!1週間は余裕
- 余計ボタンなし!いじくられてもおかしなことにはならない
- 安い!初期費用5280円(税込)で月々528円(税込)以外にかかる費用なし!
特にボケて徘徊する人は見なれない物にいつまでも興味を示してあーでもないこーでもないと話かけてきたり機器をいじくり続けたりしますので、存在が気にならないという特徴がこの製品のイケてるところなのです。
取り扱いが簡単なのもよく、充電さえ切らさなければよいので、他の家族に管理を任せやすい点もイケてます。
初期セットアップは説明書に従って行う必要がありますので、そこだけやってあげればあとはほったらかせるでしょう。
GPS BOTの弱点と私がとった対策
さて、GPS BOTは文句なしにオススメなのですが、それでも欠点があります。
私の経験した失敗をお話しします。
失くされる
小さくて目立たないので、人によっては常時携帯ができる人もいると思います。
私の場合がまさにそうでした。
「いつも身に着けておくんだよ」と紐で首からぶら下げ胸ポケットにインさせておいたり、いつも着る上着のポケットに入れておいたりしたところ、なんと自ら携帯するようになりました。
それはとてもいいことなのですが、パジャマのポケットに入れたまま寝てしまうことが続き、ある日「どっかいった」となったのです。
ちなみにこの時はボケた人が永遠に探し続けていまい。これはこれで大変でした。
GPSBOTに紐だけ追加、テプラで名前や連絡先も貼付 |
結局1週間くらいで見つかりました。
本人が普段使っているベットと壁の隙間に落ちていたのです。
普段の掃除で見つかるような場所ではなく、私が念のためマットレスをはいで覗き込んだところ発見したという状況でした。
おそらく、枕元に置かれたGPS BOTをベットとマットレスの隙間に押し込んだのでしょう。
私はこの時、
- GPSは家の中では無力、家の中にあることしかわからない
対策の必要性を感じたのであれこれ調べて次の対策をとることにしました。
biblleを組み合わせて対策!
失くしもの対策用の小型発信機「biblle」というものがあります。
GPS BOTと何が違うのかと言うと、
- 無線イヤホンなどに使われている微弱な電波を使用している
- ボタン電池式(CR1620)、GPS BOTは本体内蔵の充電式
- 買い切り型で月々の支払いはなし、追加の費用もかからない、1個3500円くらい
GPS BOTはGPSや携帯電話網の電波を使うため屋内では無力なのですが、biblleは本体から発信されている微弱な電波をスマホでキャッチして大体の距離と方角を示してくれるため、屋内での捜索に向いています。
そして私が購入した「biblle lite」は500円玉より少し大きいくらいのサイズですので、強力な両面テープでGPS BOTに張り付けてしまうことにしました。
これでいいのだ |
せっかくGPS BOTを抵抗なく受け入れた状態になっているのに、そこに得体のしれない物を貼り付けたことで携帯を嫌がるようになるのではないか、そう心配したのです。
まあ試してみようということで実行しましたが、幸い興味を引くほどのものではなかったようで受け入れてくれました。
biblle liteの小ささと興味を引かない控え目なデザインのおかげだと思います。
この対策はうまく行き、時々紛失されますが、いずれも短時間で発見できています。
短時間で発見できる自信があるので、紛失されることをストレスに感じてはいません。
biblleのボタン電池は3か月くらい持つようです。
(11/6追記)
長いことbiblleで検知してなかったしこの記事を投稿したしということで、久々に検知してみたところ、精度がおかしなことになっていました。
とりあえず動画を見て下さい。
精度がおかしく安定もしない
最近電池交換したばかりなのですが、その時の作業のせいなのか、この製品は長く使えないものなのか、分かりませんが不具合が生じているのが分かるかと思います。
家の中で捜索する時はどの部屋にあるのか分かるだけでも役に立つので、まだ捨てはしませんが、決して安くはない買い物なので、使い捨てと割り切るには何だかなという感じです。
約3500円をどう考えられるかで評価が分かれるところだ思いますので、ありのまま記載しておきます。
(ここまで追記)
電池切れ
1週間余裕で持つと言っても、1週間以上充電しなければ当然電池切れして素敵なストラップと化します。
充電を家族任せにしていましたが、一度電池切れをやらかしてしまいましたので、今では予定登録して週に一度充電を確実に行うようにしています。
位置を常に把握できることで楽になったこと
位置を常に把握できることで楽になったことがありますので紹介します。
- 外に出たがる時に「説得」や「拒絶」ではなく、GPS BOTを持っていけばいいよと「条件付き同意」ができるようになった。
- 一人で外出させられるようになった。
- 仕事中でもスマホを見るだけで家にいるか分かる。
- 家にいなくても履歴から車で移動か徒歩か判断できる。(車なら誰かと一緒)
これまでは、閉じこめてほっとくか、延々と話を聞いてやるか、一緒に外出してやるかしかなく、罪悪感や時間が溶けていく感覚からストレスを感じていました。
しかし、新たな選択肢「GPS BOTを持って一人で外出してきなよ。暗くなったり寒くなったりする前に迎えに行くね」ができるようになったのです。
ぶつからなくてよいので、大変楽で助かっています。
話が秒で終わるのでストレスがびっくりするくらい減りました。健康にいいです。
徘徊癖のある人をほどほどに徘徊させますと、夜もぐっすり寝てくれていいことだらけです。
位置が分かっている徘徊は、もはや散歩と呼んでいいのではないかとさえ思っています。
私が買った物のまとめ
余談
今回紹介した「GPS BOT」ですが、私が知ったきっかけは予備校講師でユーチューバーの茂木誠さんが紹介していたためです。
茂木先生がご自身のユーチューブ動画の中で介護経験を語っていたことがあり、その中でこれは良かったと紹介していたのが「GPS BOT」でした。
おそらくその動画もう視聴できないのはないかと思います。あればリンクを貼りたかったです。生放送の時で先生は残さなかったのかもしれません。
普段学ばせていただいている先生がオススメしていたので、とても印象に残っており、いざ自分が徘徊に悩まされる番が来た時真っ先に思い出すことができました。
茂木先生がインターネットの最果てにある当ブログをご覧になることはないと思いますが、この件では大変助かりましたのでこの場でもお礼申しあげておきます。(もちろん既にメールでお礼も告げています。)
私は茂木先生の著作をいくつか読みましたが、子供にも読んで欲しいなと売らずに手元に置いてある本があります。
私は、子供に質問されたらどうしようという思いから、うやむやにしてきたことを学び直しているのです。
こちらの本は「天皇って何」「宗教って何」について、それぞれを比較しながら大変わかりやすく解説してくれています。
まずは親の世代が読んでみることをオススメします。興奮するほど面白かったですよ。
biblleが調子悪くなっていたので、その辺のことを追記しました。
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